西十日市町という街

(LEICA M10-R / Voigtlander APO-LANTHAR 50mm f2.0 Aspherical VM / Adobe Lightroom Classic)

広島の中心部近くに十日市（とうかいち）町という街がある。
毛利氏が三角州の広島城に入った頃に、この地で10日に市が開かれるようになったことに由来する。
そして、この十日市町の大通りの西側に西十日市町がある。

私は誕生以来、幼児期、児童期そして思春期以降と転居し各地で成長してきた。
ここ西十日市町は学校を卒業して就職した事務所のある街であった。
昭和から平成に変わったばかりのバブル真っ盛り。ペーペーでも毎日多忙に過ごしていた。
まだスマホどころか携帯もピッチも無かった時代。しばらくあと若者を中心に普及するポケベルも
まだ一部の営業職のサラリーマンの持つツールであった頃。
自宅にも帰らず事務所に寝泊まりしている私に、連絡つけるなら事務所に電話しろ、と友人の間で
言われていたように、ほぼこの西十日市町の住民であった。
ここで忙しく過ごした年月は、私を社会人として、業界の専門家として成長させてくれた。

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